川向正明のリベラルアーツって美味しいの?

テクノロジーの前に、大事なのはリベラルアーツとヒューマニティですよ。

Unreasonable at sea - Unreasonable Kyoto Design Thinking Workshop

去る1月30日に、京都同志社大学ビジネススクールで、Unreasonable Kyoto Desgin Thinking Workshopが開催されました。

f:id:Masa_Kawamukai:20130130161015j:plain

 TEDxKyotoのFounder、Jayさんのオープニング。右奥が、unreasonable at sea 創始者のDaniel(左、マフラーしてる)と、TomChi(右、赤のセーター)。

Jayの左は、同志社ビジネススクールの近藤先生。

なぜかさりげなく氷見の魚のポスターが。w (今回の1部を氷見市観光協会よりスポンサーさせていただきました。2013年当時 追記2020年9月26日)

 

ここでハンズオンのワークショップをリードしてくれたのが、今年発売予定(2013年1月時点で、エンジニア限定で1,500ドルで発売)と言われている、GoogleGlassのUXリーダーのTomChi

f:id:Masa_Kawamukai:20130213111502j:plain

 

 

Unreasonable Tokyoでは、Unreasonable at seaに参加してる11社のベンチャーのうち8社のプレゼンピッチを聞くだけ(と言っても、あのパワフルで完成度の高いプレゼンは圧巻)だったのだけど、京都のワークショップでは、参加者が11のベンチャーにそれぞれ分かれて、TomChiのRapidPrototypingの手法(彼のRapidPrototypingの動画はこちら)に基づいて、それぞれのベンチャーのプロトタイプ、試作品を作り上げていくというもの。

f:id:Masa_Kawamukai:20130130163405j:plain

こうやって、あぁやって、ハンガーとかいろいろくっつけひっつけて最初のプロトタイプを作ったんだよ、って。

 

ここで驚いたのが、彼のスケッチから最初のプロトタイプができるまでたったの45分しかかからなかったこと!(*TomChiのTEDEdトーク見直したら制作まで1日、新たなアプリ開発まで45分、追記2020年9月26日)

会場のみんなもさすがにびっくり。

ぼくもバックオフィス(Accounting&Finance)とはいえ、シリコンバレーで働いてたしあっちのベンチャーの人たちとも接してたからスピード感とか肌で感じてたつもりだったけど、あれにはさすがにびっくりした。

Googleのすごさのほんのほんの一瞬を垣間見ることができました。

f:id:Masa_Kawamukai:20130130165108j:plain

考えられる可能な限りの選択肢を選んで他はつぶしていく。

その中からベストを選らんで進めていく。

日本みたいに、会議で何か発言するとできないことばかり言われて前に進むんじゃなくて、これだとどうだ?じゃ、こっちは?と、考えられるポジティブな意見のぶつかり合いが見てとれます。

そして一気に進める。

 

f:id:Masa_Kawamukai:20130130173158j:plain

参加者も11のベンチャーのチームに分かれて、それぞれの会社の試作品を作っていく。

TomChiも会場を回って、ガシガシアドバイスを入れていく。みんなも真剣そのもの。手には、iPhoneでストップウォッチにしてる。

すごいスピード感。

今回のワークショップではなんと、この最初の試作品をつくるのに、たったの10分しか与えられていない。

もう頭フル回転。

 

f:id:Masa_Kawamukai:20130130181208j:plain

簡易ストーブのPrakti DesignのCEO、Mouhsineにみんなかぶりつき。 

 

f:id:Masa_Kawamukai:20130130173311j:plain

あっちで切り貼り、こっちでも工作。w

紙、モール、ダンボール、マーカー、ポストイットダンボール、厚紙、、、などなど。

完全に動かなくても、まずはアイデアを共有するためにビジュアライズしていく。

パソコンのモニターだって、紙1枚で代用するとかね。

それでも、こいつはこんな用途でこんな風に動くんだよって、伝わることが大切。

この後、各チームから1人が別のチームに移動して、その試作品を試すお客さんになる。

 

f:id:Masa_Kawamukai:20130130181435j:plain

ここでは、お客さん役には詳細は述べない。

作り手が使ってほしいと思っても、それを見た人が最初にどう認識するか、かならずずれが生じるから。

そこを顕在化するために、3つのことしか伝えない。

1、Who they are 誰が使うか

2、Where they are どこで使うか

3、Motivation 使用動機は

これだけ言って、あとから来た1人に使ってもらう。

そしたら、ぜんぜん違う認識をしてたり、間違った使い方をしたりする。

感想は、遠慮なし。w

それでも、ぜんぜんオッケー。

じゃ、どうして伝わらなかったのか、形状そのものが悪いのか、ファンクションは機能してるので、位置をずらそうか、とか。

根本的にだめなのか?などなど、、、

そして、また試作機を改良して、また1人ローテーション。

そこでロールプレイングをしていって、どんどん改良を重ねていく。

 

f:id:Masa_Kawamukai:20130130184546j:plain

そして、これから日本に導入するためにあと24時間でできすマーケティングプランを考えて発表。

試作品作りに10分、改良に10分、そしてマーケティングプランに10分。

という、文字通り、Rapid Prototyping X Method。

 

いやぁ~、ほんと、楽しかった。

この後は、11のベンチャー、メンター、スポンサーのみんなで、懇親会。

これがまた大盛り上がり。

さっきのプロトタイピングで分からんかったこことか、いろいろアイデアがぶつかって、あっというまに1時間半の交流会が一瞬で終わってしまった。

 

あんなすごいワークショップは、後にも先にももうないんだろうなぁ~って思ったけど。

TomChiとも、unreasonable at sea の創始者Danielとも仲良くなったので、今後、TEDxKyotoのスピーカーになってもらう方向で話ができそう。

今回のワークショップは、すぐにも使える要素が満載!

 

そして、この後、unreasonableのメンバーを引き連れて、木屋町の日本酒バーとカラオケへそして熱いむふふな夜は。。。w つづく。w

 

2013.10.20追記

Tom ChiのTED Youth 2012の動画はこちら。

そして、全編日本語訳は、青木靖さんでこちら。